『物語の中世』
- 作者: 保立道久
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/10/11
- メディア: 文庫
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『物語の中世』(保立道久)は文学寄りの歴史学。
有名な中世物語(かぐや姫や鬼が島など)の記述から、
歴史的なバックグラウンドに踏み込んでいく、というもの。
バラエティがあって面白かった。
破壊力の点で抜けていたのは、やはり巻頭の「かぐや姫」か。
背後に、天武系→天智系の天皇交替があった、というのは、ほほう、と思った。
あとは「鉢かぶり姫」など。三年寝太郎の癲癇説は、そういうこともあるか、という感じだったが、
それよりも、もろ中世の話なので、当時の人身売買の資料などが論じられており、
下人という名の奴隷制が教養として話が進んでいくのは、ちょっと知的精神的につらかった。
このあたり、全然知らんから、、。