ポトスライムの舟(津村記久子) 芥川賞受賞作
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2009/02/10
- メディア: 雑誌
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維持して、それからどうなるんやろうなあ。わたしなんかが、生活を維持して。
快作。
- 主人公のナガセと私はスペックとしての年収が違うだけで、本質的な違いはどこにもない。
- 人生の短期的な目標が、某NGOの洗脳世界一周旅行費用だというのは涙をそそるが、なに、そんなに変わらないよ。その百六十三万は、歌集を出すのとほぼ変わらない金額であるのだから。
- ナガセとその友人三人には、女として独特の人生行路を与えられ、それに沿って生きている。それなりの苦労や労苦が書き分けられているのは見事である。
- ところで、関西はいいなあ、と別口で思いました。彼の地の、過去の文化的遺産で食っていっている感覚は、日本の他の地域にはない独特のものでありますよ。