2011-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『自壊する帝国』&『ヴォイニッチホテル』#1

『自壊する帝国』はノンフィクション。 新潮ドキュメント賞、大宅壮一賞受賞作。 傑作。 今回佐藤優を初めて読んだ。 胡散臭いな、と思っていたので、誰も何も言わなくなってから読もうと考えていた。 残念ながらその判断は間違いで、もっと早くに読んでおく…

『だいたい四国八十八ヶ所』&歌集『月は燃え出しそうなオレンジ

『だいたい四国八十八ヶ所』は旅行記・エッセイ。 エッセイストの宮田珠己が今回はお遍路に挑戦。 一気に四国を巡るのではなく、区切り打ち、といって ヒマなときに歩けるぶんだけ歩いて途中で帰り、 次の回は前回辞めたところからまた歩きだす、というやり…

『松嶋×町山 未公開映画を観る本』

『松嶋×町山 未公開映画を観る本』は映画評。 デジタルビデオの普及とマイケル・ムーアの成功、そしてブッシュ政権の愚行の 三点セットにより、アメリカではノンフィクション映画が手軽に撮影され大繁栄した(している)そうである。 本書は、日本では公開され…

地球光について、いろいろと感謝です

家に帰ると大量の郵送物があり、多くが『地球光』絡みでありました。 感謝申し上げます。 『塔』1月号 島田幸典さん、江戸雪さんに評を書いていただきました。ありがとうございました。島田さんの文章には泣きました。 『未来』1月号 田中槐さんになんと時評…

『ショパンの手稿譜』

『ショパンの手稿譜』はミステリ。 主人公は元米国軍人で現在は音楽史の教授。 失われていたはずの「ショパンの手稿譜」を受け取りにワルシャワに行くが、 その取引相手は既に殺されており、逆にその殺害犯として警察、 そして謎のテロリストたちに追われる…

『惡の華』#1-2

『惡の華』は青春マンガ。 主人公中学二年生(男)はボードレールの『惡の華』が好きな中二病。 ある日、好きな子の体操服を盗んでしまい、大きな罪悪感にかられてしまう。 さらに悪いことに、その現場をクラスで孤立する中学二年生(女)に見られてしまう。 そ…

歌集『五番目の季節』(安藤純代)

歌集『五番目の季節』(安藤純代)は先月末にいただきました。 ありがとうございました。 十首選 この辻に虹見上げしはいつなりき耕耘機春の泥こぼしゆく 丹精の鉄砲ユリは音たかく茎をはなれて供花となれり のこのこと参賀に賑はふ店に出て叱られをりぬ稲荷屋…

『野人伝』

『野人伝』は自伝。 サッカー元日本代表の岡野雅行の自伝語り下ろし。 某ノンフィクションサイトで絶賛されていたので読んでみた。 滅茶苦茶な高校時代、ホストしながら這い上がった大学時代、 レッズ入団とそこでの活躍、 代表に選ばれてジョホールバルで日…

『新輯 けさのことばIII』

『新輯 けさのことばIII』(岡井隆)は先月末いただきました。 ありがとうございました。 中日新聞/東京新聞に掲載された小コラムをまとめたもの。 詩・短歌・俳句や箴言などを選び、感想を少し述べている。 古今東西にわたって言葉を渉猟しており、たいへん面…