2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『時の地図』&歌集『眉月集』(本田一弘)

時間SF。舞台は19世紀ロンドン。狂言回しとしてH.G.ウェルズが登場する。始めはアンチSFなのかなと思いきや最後はSFになるという変わった作り。スペイン系の作家のせいか、英米系とは一味違う作り。出来はまあまあだった。時の地図 上 (ハヤカワ文庫 NV ハ 3…

『木曜日のフルット』&歌集『紅き塩』(小澤婦貴子)

半のらねこのフルットと半飼い主の鯨井先輩が主人公のマンガ。フルットがたいへん愛らしい。木曜日のフルット 1 (少年チャンピオン・コミックス)作者: 石黒正数出版社/メーカー: 秋田書店発売日: 2010/10/08メディア: コミック購入: 17人 クリック: 322回こ…

歌集『心音(ノイズ)』(柚木圭也)&映画『君に届け』

歌集『心音(ノイズ)』(柚木圭也)は先月末にいただきました。 ありがとうございました。 十首選陽を浴びて空のもなかに伸びゆけるビルの裏側いつも見えない 「小杉平一」でふ表札あはれ日の丸は風死したれば地に靡きをり 自転車で走り抜けるとき春泥はあるや…

『なんだ!?このマンガは!?』&映画『ナイト&デイ』

異次元な領域に達したマイナーマンガのレビュー集。アタマがクラクラすること請け合い。なんだ!?このマンガは!?作者: J君出版社/メーカー: 彩図社発売日: 2010/10/23メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 51回この商品を含むブログ (13件) を見る 『ナイト&…

『隻眼の少女』&歌集『絵地図』(上杉和子)

『隻眼の少女』を購入・読了。すばらしく本格でした。完全に騙された私はいたって善良な一市民であると再確認。 隻眼の少女作者: 麻耶雄嵩出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2010/09/30メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 117回この商品を含むブログ (87件…

『ジョーカー・ゲーム』&歌集『海がはこぶ』(倉松しん子)

ちょっと古い作品だけども読了。面白かった。旧参謀本部付きの秘密機関"D機関"。そこはスパイ養成機関だった。。。というもの。中野学校をモチーフにしているのはいうまでもない。化け物スパイが養成され活躍する短編連作。結城中佐の造型が見事。ジョーカー…

『ここがウィネトカなら、きみはジュディ』

翻訳時間SF短編アンソロジー。テッド・チャンの新訳が拝めて幸福であった。ここがウィネトカなら、きみはジュディ 時間SF傑作選 (SFマガジン創刊50周年記念アンソロジー)作者: テッド・チャン,クリストファー・プリースト,リチャード・A・ルポフ,ソムト…

『霧の塔の殺人』&歌集『鈴を産むひばり』(光森裕樹)

大村友貴美の岩手猟奇三部作の最終巻を単行本にもかかわらず買って読む。磔峠に生首ふたつ。怖い怖い。終盤ニートに関する社会派小説に一転するのがやや奇妙。まあでもこれも持ち味である。霧の塔の殺人作者: 大村友貴美出版社/メーカー: 角川書店(角川グル…

歌集『百たびの雪』柏崎驍二

歌集『百たびの雪』は先月末にいただきました。 ありがとうございました。 十首選山頂の鷲のかたちの崩れつつ五月の雪はちからおとろふ 物のあるゆゑに言葉もまたありて砧斧(ちんぷ)の砧は人を切る台 万葉に水陰草(みづかげぐさ)と詠む草のあれども何の草と…

『首挽村の殺人』

さっそく大村友貴美の前作というかデビュー作を購入、読了。こちらのほうが良い出来。岩手で横溝、という趣向はかわらず。あとできれば冬に読むべき。首挽村の殺人 (角川文庫)作者: 大村友貴美出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)発売日:…

ガラパゴスでいいじゃない

対談集。今後の日本について。小田嶋隆のファンなので購入。あと、人生2割でいいらしい。助かった。ガラパゴスでいいじゃない (人生2割がちょうどいい)作者: 岡康道,小田嶋隆出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/08/27メディア: 単行本(ソフトカバー) ク…

百人一首の呪

『ちはやふる』を読んで百人一首に少し目覚めた私。で、手に取ったのが『百人一首の呪』。ミステリとしてはバカミスの部類だったが、百首全てを曼荼羅にしたパズラー魂は買いたい。QED 百人一首の呪 (講談社文庫)作者: 高田崇史出版社/メーカー: 講談社発売…

短歌総合誌

短歌総合誌を本屋が置かなくなってきている。特に短歌現代は盛岡市内に多分ない。一番置かれているのは短歌研究で、角川は俳句は置いてあるが短歌がない場合が非常に多い。歌壇は一軒だけ。本屋は今、無駄を切り詰めようと必死なので、力関係が如実に出てく…

梅ぼし

歌集の御礼に立派な梅ぼしをもらう。感謝。