2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

石割桜

盛岡には石割桜と呼ばれる超縁起物の桜がある。 おおむね、GW直前ごろからGW中までに満開となり、見ごろとなる。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E5%89%B2%E6%A1%9C こんな感じ。岩を割っているさまが見事。 石長比売のうえに木花之佐久夜毘売が咲…

『三陸海岸大津波』

『三陸海岸大津波』はノンフィクション。 明治二十九年の津波、昭和八年の津波、チリ地震津波(昭和三十五年)について記述。 シンプルだが有無を言わさない迫力のある筆致。 311*1の体験がフラッシュ・バックした。 女川原発は今回セーフだったが、これだけの…

『雑文集』

『雑文集』は雑文集。 傑作。 村上春樹のエッセイともつかぬ雑文が約70本。 坪内祐三は村上春樹は小説は悪いがエッセイはよいといったが、 私は半分だけ賛成。春樹は小説もよいからである。 村上春樹の最大の特徴は、リズムにある。ものすごく読みやすいので…

『二流小説家』

『二流小説家』はミステリ。 傑作。 主人公は二流の作家。ペンネームを使い分けて、エロSFやエロ吸血鬼ものを書いて糊口をしのいでいる。 ある日サイコ連続殺人鬼の死刑囚の自伝のゴーストライターにならないか、 という依頼を受け一攫千金を夢見るのだが、…

日本歌人クラブ新人賞

『地球光』が日本歌人クラブ新人賞を受賞いたしました*1。 みなさま、まことにありがとうございます。 *1:http://www.kajinclub.com/3shou2011.html

『秋葉原事件』

『秋葉原事件』はノンフィクション。 中島岳志の新刊。 加藤智大の「生涯」を綿密に追跡する。 それは、たしかに中島が述べるとおり、ある種の「文学」である。 同時代を生きる同世代の人間は、「歪んだ自分」を見ることになる。 なぜなら、それは「ありえた…

むかしの歌

木更津さんから批評会の写真をとても立派なフォトブックに入れて送っていただいた。 ありがとうございます。 一緒に昔京都新聞に書いていたエッセイ+歌の記事が入っていて、さらに感激。 これらの文章や歌はどこかにいってしまって、全てロストナンバーなの…

余震

更新したほうがいいかな?と思ったので更新。 大余震の記録。 トイレ(小)にいっているときに震度6弱 堪忍して、と叫びたい。 電気がばちばちいって停電。 便器汚れたけど、これはいたしかたなし。 汚わいな話でまことに申し訳ない。しかし、風呂よりはましだ…

某BD

アマゾンからの配送が復活したので、某BDを購入。 そう、我家は地デジに換えたさい、BD視聴をも可能にしたのである。 ついでにHDD録画も可能だ。ハイテクだぞ。 この某BDは神作との誉れも高い逸品である。 確かに厳選された内容であり、ストーリー的にもひと…

『京大短歌17号』

京大短歌17号は合同歌集。 現役生とOB・OGの歌およびエッセイ、幾分の評論からなる。 表紙はシンプルで私好み。 一首選 隣人の感情のまま秋風は煉瓦造りにしんと寄り添い(廣野翔一) 理不尽な寒さをコートに抱き込んで嫌いな人の口笛を聴く(小林朗人) 玄関に…

『not simple』

『not simple』はマンガ。 傑作。 無原罪の青年イアンを主人公とした物語。 イアンは冒頭で殺され、その後視点が過去に移動、 時間軸シャッフルをおこないつつ物語を収束させる。 あらゆる場面で報われない愛が強調され、 それは常に冒頭のイアンの死に回収…