砂漠の鶴


加藤楸邨の紀行文。読了。紙質が悪くて参った。
楸邨は文明らとともに昭和19年大陸に渡り、
報道記者(俳句でだが)的仕事をしている。
文明の動向もちょくちょく記述され、資料としては外せない本である。
だがそれ以前に、紀行文として面白い。
上海以降の帰りの文章が薄いのがやや残念だが、
ゴビ砂漠や南京・上海を記述した部分は非常に興味深い。
文明もきちんと紀行文を書いておくべきであったと思う。