『卵をめぐる祖父の戦争』

『卵をめぐる祖父の戦争』は小説。
このミス海外3位。
傑作。


舞台はレニングラード包囲戦さなかのレニングラード
食物が払底するなか、飢えで苦しむ主人公15歳(男)は、ある失敗をしてしまい、
銃殺刑に処せられそうになる。
が、ソ連軍大佐にある条件を与えられることでつかの間解放される。
その条件とは、来週の木曜日までに卵1ダースをみつけてくること。
そんなものが今レニングラードにあるわけはない。
しかし、断れば命はないのだ。
主人公は、もうひとり銃殺刑に処せられそうになっていた不思議な男といっしょに
包囲下のレニングラードという地獄巡りを始めるのであった、、、というもの。


空から落ちてくる死体、人肉小屋、娼婦小屋、悪魔じみたナチ将校、美少女狙撃兵などなど
エンターテイメントに必要なものは全てそろっている。
リーダブルで、どんでん返しやオチも見事に決まっている。
手に入れるのは今難しいが、
見つけたら必ず買って読むべき一冊。
二時間別世界で遊べること請け合い。


卵をめぐる祖父の戦争 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1838)

卵をめぐる祖父の戦争 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1838)