『将棋の子』
『将棋の子』はノンフィクション。
講談社ノンフィクション受賞作。
傑作。
プロ将棋界には鉄の掟がある。
プロ四段になるには、奨励会三段リーグを突破しなくてはならない。
そして奨励会には年齢制限がある。
どんなに才能のある人間でも、どれだけ将棋に打ち込もうとも
年齢制限以内に四段になれなければ、奨励会を放り出される。
将棋の強さなど、一般社会ではほぼ価値はない。
人生がいったんそこで終了してしまうのである。それも神童と呼ばれてきた彼らが。
著者の大崎は『将棋世界』の編集者として、将棋界から消えていくものたちを見てきた。
そして成田英二という青年を主人公にし、この過酷な世界を描ききった。
人生の光と影を、凄まじいコントラストで示すノンフィクションである。
- 作者: 大崎善生
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2003/05/15
- メディア: 文庫
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