反社会性ゆえに傑作『乙嫁語り』

乙嫁語り』#3はマンガ。
傑作。


近代・中央アジアの生活を描くマンガ。
圧倒的な細部を誇る超美麗な画、美形お姉さん、美少女、美形少年、美形青年、美形メガネと
てんこもり。
現代マンガをリードする最先端のマンガのひとつ。森薫は天才。


現代日本では到底考えられない因習が愛を生み、また恋人たちを翻弄するのだが、
舞台設定が近代・中央アジアなので、これはいかんともしがたく、
失恋の流れも悲惨。だが、そこがいい。


正直、現代日本でこんな保守的な背景をもつ物語がこれほど心を打つとは思わなんだ。
男尊女卑すぎて読んでいるこちらが困るレベルであるのに、なにやら真実臭い風情がある。
いやあ、すごいですな。まいります。これが真のファンタジーです。


乙嫁語り(3) (ビームコミックス)

乙嫁語り(3) (ビームコミックス)