『子規、最後の八年』(関川夏央)

子規、最後の八年

子規、最後の八年

『子規、最後の八年』(関川夏央)は伝記。
面白い。


結核および脊椎カリエスで倒れてから死までの八年を記述する。
この八年で、近代俳句・近代短歌を成立させてしまったのだから物凄い。
関川夏央の文章はさっぱりしていて読みやすいし、
蘊蓄も「関川史観」に基づいているので、慣れた読者には心地よい。
途中でほとんど漱石の話になるが、それも面白いのだから仕方ない。


関川夏央には、そろそろ大正-戦前あたりも書いてほしいです。


個人的には、高浜虚子のエピソードがたいへん面白かったので、
ようやく関連書を読み始めました。