『おかしなジパング図版帖』(宮田珠己)

おかしなジパング図版帖 -モンタヌスが描いた驚異の王国-

おかしなジパング図版帖 -モンタヌスが描いた驚異の王国-


『おかしなジパング図版帖』(宮田珠己)は、カテゴリとしては美術書?になるのだろうか。
大航海以後、欧州からすれば最遠の地、日本は、鎖国をしていたこともあり、
興味の対象となり、日本情報の詰まった本にはそれなりにニーズがあったらしい。


そのなかでも、モンタヌスさんというかたは、一度も日本に行ったことがないにもかかわらず、
『日本誌』という資料を著し、一世を風靡した。
そこには奇天烈な日本が爆誕しているのである。
ただ、注意しておきたいのは、これは紹介する宮田珠己の筆の上手さもあるのだろうが、
「未開・野蛮を見下す欧州(やキリスト教)」の態度はモンタヌスさんの御本にはあまりないようで、
好奇心や知識欲の純粋さを見てとりたいところである。


読者としては、単純に、おかしな絵を見て笑えばいい、のである。


例えば、凄いセンスをした日傘が登場する(一番左上)。
http://www.yushodo.co.jp/pinus/60/montanus/montanus2.html


こういう絵がたくさん収められていて、とても面白いのでした。