在りし日のブックファースト渋谷店


http://www.shibukei.com/headline/4693/index.html

非常に残念なことに、今日(10/14)でブックファースト渋谷店は閉店ということになりました。
この本屋は職場から最も近い大型書店であり、大変重宝してまいりました。
個人的には、はじめて駒場から渋谷へ歩いたときに、
坂の途中から見えた「Book 1st」の巨大看板を忘れることができません。
本屋不毛地帯中京圏から東京へやってきたためか、正直「助かった」という思いでした。
砂漠での旅を終えてようやくオアシスに辿り着いた、といったところですか。


質・量ともに備えた拠点的本屋であったブックファースト渋谷店に
今日最後の訪問をしてきました。
そのへん、ちょっと書いてみます。

  • 海外文学棚あたり


最も彷徨ったあげく、大量のお金を費やしたエリア。
時代もあったのか、アメリカ文学が強かった印象。
また、SFが異常に強かったのも特徴。大森望の直筆ポップがさらりと置かれたりしていました。
今日もニール・ゲイマンの色紙や直筆ポップが飾られていました。

  • 弱小出版社系文庫棚あたり


なにやら香ばしい本どもの真ん中に
名著『孤独のグルメ』がなんと平積み。
このような「イタズラ」のできる度量のある店でした。

  • 詩歌棚あたり


残念ながら穂村弘*1相田みつを系が過半を占める棚作りで、
他の書店と比べてもかなり劣る出来でした。
まあ、全てを求めるのは無理というものです。


  • 文芸誌あたり


珍しく『角川短歌』『短歌研究』『歌壇』の三誌全てを置いてありました。
興味深いのは、なぜか『ホトトギス』が売られていたこと。
あえていうと攻めの姿勢か。


他にも色々語りたいことはあるのですが、
携帯で写真をとる恥ずかしさやなんとはなしの罪悪感に負けたのでここまでです。
最後に買った本は『久生十蘭「従軍日記」』でした。

久生十蘭「従軍日記」

久生十蘭「従軍日記」

*1:歌人・穂村は尊敬していますが、穂村読者には身構えてしまいます