『ジェノサイド』
- 作者: 高野和明
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/03/30
- メディア: 単行本
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『ジェノサイド』はフィクション。
傑作。
このミス昨年度国内一位は伊達ではなかった。
舞台はアフリカ某国、米国大統領執務室、日本・東京で展開する。
アフリカ主人公はアメリカ出身の傭兵。極秘ミッションに駆りだされる。
米国大統領執務室主人公はブッシュジュニア(みたいなバカ)と
アメリカ的天才。
日本・東京主人公は、薬学研究科の学生。
この三地点をぐるぐるターンさせて物語は進行する。
キーワードは「人類の滅亡」。
膨大な伏線をばら撒きながら、最終章に向けてそれらをすべて回収してくる。
グロい描写も多いが、日本編では、サイエンスの真のヨロコビを描写するなど
読者の魂をつかむ手練にも長けている。
最初は二流SFかなあ、と思うが、
最終的には謀略小説、アクション小説、SFといったカテゴリで
高得点を叩きだす。
作者の力量を疑ってはならない。
これはお勧めです。
個人的には作中の「GIFT」が欲しい。
これあったら、ノーベル賞100個くらい獲れるよなあ。
アロステリック薬剤とかもよく勉強していて偉い*1。
キーの人物を美女と美少女にしてアニメ化すれば、
大当たりになる、と思った。
角川ならやってもおかしくない。
*1:まあ、去年Natureに出たので、もうSFじゃなくなったけども