2010-01-01から1年間の記事一覧

『隻眼の少女』&歌集『絵地図』(上杉和子)

『隻眼の少女』を購入・読了。すばらしく本格でした。完全に騙された私はいたって善良な一市民であると再確認。 隻眼の少女作者: 麻耶雄嵩出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2010/09/30メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 117回この商品を含むブログ (87件…

『ジョーカー・ゲーム』&歌集『海がはこぶ』(倉松しん子)

ちょっと古い作品だけども読了。面白かった。旧参謀本部付きの秘密機関"D機関"。そこはスパイ養成機関だった。。。というもの。中野学校をモチーフにしているのはいうまでもない。化け物スパイが養成され活躍する短編連作。結城中佐の造型が見事。ジョーカー…

『ここがウィネトカなら、きみはジュディ』

翻訳時間SF短編アンソロジー。テッド・チャンの新訳が拝めて幸福であった。ここがウィネトカなら、きみはジュディ 時間SF傑作選 (SFマガジン創刊50周年記念アンソロジー)作者: テッド・チャン,クリストファー・プリースト,リチャード・A・ルポフ,ソムト…

『霧の塔の殺人』&歌集『鈴を産むひばり』(光森裕樹)

大村友貴美の岩手猟奇三部作の最終巻を単行本にもかかわらず買って読む。磔峠に生首ふたつ。怖い怖い。終盤ニートに関する社会派小説に一転するのがやや奇妙。まあでもこれも持ち味である。霧の塔の殺人作者: 大村友貴美出版社/メーカー: 角川書店(角川グル…

歌集『百たびの雪』柏崎驍二

歌集『百たびの雪』は先月末にいただきました。 ありがとうございました。 十首選山頂の鷲のかたちの崩れつつ五月の雪はちからおとろふ 物のあるゆゑに言葉もまたありて砧斧(ちんぷ)の砧は人を切る台 万葉に水陰草(みづかげぐさ)と詠む草のあれども何の草と…

『首挽村の殺人』

さっそく大村友貴美の前作というかデビュー作を購入、読了。こちらのほうが良い出来。岩手で横溝、という趣向はかわらず。あとできれば冬に読むべき。首挽村の殺人 (角川文庫)作者: 大村友貴美出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)発売日:…

ガラパゴスでいいじゃない

対談集。今後の日本について。小田嶋隆のファンなので購入。あと、人生2割でいいらしい。助かった。ガラパゴスでいいじゃない (人生2割がちょうどいい)作者: 岡康道,小田嶋隆出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/08/27メディア: 単行本(ソフトカバー) ク…

百人一首の呪

『ちはやふる』を読んで百人一首に少し目覚めた私。で、手に取ったのが『百人一首の呪』。ミステリとしてはバカミスの部類だったが、百首全てを曼荼羅にしたパズラー魂は買いたい。QED 百人一首の呪 (講談社文庫)作者: 高田崇史出版社/メーカー: 講談社発売…

短歌総合誌

短歌総合誌を本屋が置かなくなってきている。特に短歌現代は盛岡市内に多分ない。一番置かれているのは短歌研究で、角川は俳句は置いてあるが短歌がない場合が非常に多い。歌壇は一軒だけ。本屋は今、無駄を切り詰めようと必死なので、力関係が如実に出てく…

梅ぼし

歌集の御礼に立派な梅ぼしをもらう。感謝。

ちはやふる

競技かるたマンガ。百人一首の説明がたまに入るところがいい。ちはやふる(10) (BE LOVE KC)作者: 末次由紀出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/09/13メディア: コミック購入: 10人 クリック: 174回この商品を含むブログ (94件) を見る

豊作

『地球光』を配ったことで歌集のお返しや御礼のお手紙が続いている。ありがたい話である。撒いた種は豊作になった。

エアーズ家の没落読了

読了いたしました。後味悪ーーー。面白いのは確かですが。真実が何処にあるかも分からないまま終わるのは隔靴掻痒感高し。エアーズ家の没落上 (創元推理文庫)作者: サラ・ウォーターズ,中村有希出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2010/09/18メディア: 文庫…

つらつらわらじ

オノ・ナツメの最新刊。備前池田家の参勤交代がテーマ。この人の絵は毎回凄い。つらつらわらじ(1) (モーニング KC)作者: オノ・ナツメ出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/09/22メディア: コミック購入: 3人 クリック: 54回この商品を含むブログ (51件) を…

歌集『地球光』を上梓しました

第一歌集『地球光』を上梓しました。 拙い歌集ですがお読みいただければ幸いです。

ミッドナイト・ブルー

女吸血鬼対超能力者。吸血鬼の設定がいい。ミッドナイト・ブルー (ハヤカワ文庫FT)作者: ナンシー・A.コリンズ,Nancy A. Collins,幹遙子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1997/01メディア: 文庫 クリック: 5回この商品を含むブログ (14件) を見る

大問題’10

大問題の10年版が出るので読む。あー、こんなことがあったなあということばかり。麻生首相とか皆既日食とか完全に忘れてた。いしいひさいちは相変わらず凄い。大問題’10 (創元ライブラリ)作者: いしいひさいち,峯正澄出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2…

カーデュラ探偵社

読了。ジャック・リッチーのカーデュラものアンソロジー。さすがの出来栄え。全編カーデュラものでいければなおよかったか。カーデュラ探偵社 (河出文庫)作者: ジャック・リッチー,駒月雅子,好野理恵出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2010/09/03メディ…

荒地の恋

文庫落ちしていたので読了。ただのゴシップ。小説としても後半オリジナルキャラと思われる看護師がでてから破綻。まあ、ペケでした。荒地の恋 (文春文庫)作者: ねじめ正一出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2010/07/09メディア: 文庫 クリック: 7回この商品…

GHQ検閲

GHQの検閲の実態を知るために閉ざされた言語空間−江藤淳を読む。思ってたより面白かった。最後の章で文春的になるのがとてもチャーミングであった。占領軍の検閲と戦後日本 閉された言語空間 (文春文庫)作者: 江藤淳出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1994/0…

LIMIT読了

ニューヨーク忌。 ところでLIMITは、面白かったが、冗長に過ぎた。でもまあ、短期間でこれを読むことができたのは体力が戻ってきたということで喜ばしい。 舞台は2025年の月及び地球。宇宙エレベータが設置され、月でヘリウム3が採掘され、核融合炉が完成し…

ベルファストの12人の亡霊

読了。自分が殺した12人の亡霊にいざなわれ、すべてが変わってしまった北アイルランドを舞台に殺戮を始める殺し屋の話。面白かった。これはこのミスベスト10に入るね。ベルファストの12人の亡霊 (RHブックス・プラス)作者: スチュアートネヴィル,佐藤耕…

病院食の粥がまずい。攻殻機動隊の一話目にそんなふうなエピソードがあったことを思い出した。

おじさんはなぜ時代小説が好きか

おじさんはなぜ時代小説が好きか (集英社文庫)作者: 関川夏央出版社/メーカー: 集英社発売日: 2010/07/16メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 9回この商品を含むブログ (7件) を見る なぜだかわかりました。 秋月りすの『OL進化論』の「35歳で独身で」という…

トークセッション全記録

今週頂きました。ありがとうございました。 「塔」の5歌人5歌集がまな板の上にのって料理された 非常に濃い冊子。読むのに時間がかかったということは テープおこしも大変であったろうと思われる。お疲れ様でした。 内容はハイ・レベル。島田幸典の各章ごと…

インセプション

複雑な「夢」のルールを丁寧に描写しつつ、 映画に必要なドラマやアクションを全て盛り込んで破綻していない映画。 ラストも秀逸。 私は『ダークナイト』の方が上だと思うが、『インセプション』もいい映画だ。 サイトーが帰ってこれてよかったよ。

田中濯*第一歌集『地球光』

Web上での反応(2011新年まで) http://homepage1.nifty.com/~morijiri/tanka-page/katteni/chikyu-kou.html http://www.sunagoya.com/tanka/?p=3489 http://ameblo.jp/katamaritamashii/day-20101202.html http://lapin.ic.h.kyoto-u.ac.jp/tanka/tanka/kanra…

東南アジア四次元日記

東南アジア四次元日記 (幻冬舎文庫)作者: 宮田珠己出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2010/07/01メディア: 文庫 クリック: 5回この商品を含むブログ (9件) を見る 宮田珠己の記念すべき第一作。祝復刊。 最初の頃から面白さのテイストは変わっていない。 水辺…

オールラウンダー廻

オールラウンダー廻(1) (イブニングKC)作者: 遠藤浩輝出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/04/23メディア: コミック購入: 7人 クリック: 113回この商品を含むブログ (55件) を見る今日から夏休みなので毎日更新。 基本的に本と映画と土屋文明評論の一週間に…

僕の見た「大日本帝国」

僕の見た「大日本帝国」 (角川ソフィア文庫)作者: 西牟田靖出版社/メーカー: 角川学芸出版発売日: 2010/07/25メディア: 文庫 クリック: 13回この商品を含むブログ (4件) を見る文庫落ちしたので再読。 大日本帝国の旧領土を巡り、「帝国」の痕跡を探す旅の記…