2009-01-01から1年間の記事一覧

この世界の片隅に

この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)作者: こうの史代出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2008/01/12メディア: コミック購入: 23人 クリック: 507回この商品を含むブログ (327件) を見るこの世界の片隅に 中 (アクションコミックス)作者: こうの史代出…

メモリー・クエスト

メモリークエスト作者: 高野秀行出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2009/04/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 13回この商品を含むブログ (18件) を見る辺境作家高野秀行による、「他人の記憶」探索行。面白かった! 特に第四章の「大脱走の男」が秀逸。

バーン・アフター・リーディング

http://burn.gyao.jp/ 鑑賞。 ダークなコメディ。 CIAのみなさまにはご苦労様といいたい。 自分の欲望に忠実なバカどもがたくさん出てきて 好感度が高い順に不幸になるという現代の御伽噺。 出来は悪くないのだが、見るべき優先順位は低いというか、 すくな…

日本現代詩歌文学館

訪問しました。 http://www.shiikabun.jp/ かねてよりの懸案を解決するために『塔』のバックナンバーを漁りました。 昔の自分の歌がアホな感じで滅入りました。 塔が急激にメタボ化していく様は圧巻でしたが、 それにつれて名前をみなくなる人が出てきている…

グラン・トリノ

http://wwws.warnerbros.co.jp/grantorino/ クリント・イーストウッドは最高の爺。 真の懺悔のシーンや聖人としての殉死のシーンなど素晴らしい。 最近ハズレの映画が多かったのでおおいに溜飲を下げました。 個人的には芝刈り機が気になった。きっちり刈っ…

ウォッチメン

観てきました。 長尺のバリバリのSF。よく作りこまれている。 ただ核戦争というのがもはやリアリティがない話なので そこはどうしても弱い。

重力(真中朋久)二周目

やや多い新十首選 かばんの持ち手にぎりしめつつ下を向く眠らむとして眠りゐるならむ 諦念のむしろあまやかにふくらんで午後の酸素は吸ひがたきなり 階段をかけおりてゆくきみのすがたちさくたばねて揺れてゐる髪 若月はすでに地平にしづみたるか風にながれ…

バーレーン戦

まあ、勝てばいいです。タフなゲームだったな。

ディッシュ追悼号

S-Fマガジン 2009年 05月号 [雑誌]出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2009/03/25メディア: 雑誌購入: 2人 クリック: 10回この商品を含むブログ (21件) を見る一番好きなSF作家はディックだが、 二番目はトマス・M・ディッシュでして、 昨年の自死にはショッ…

アジア新聞屋台村

アジア新聞屋台村 (集英社文庫)作者: 高野秀行出版社/メーカー: 集英社発売日: 2009/03/19メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 7回この商品を含むブログ (14件) を見る 『アヘン王国-』に次ぐ傑作。 この人の本を読むと、自分の器の小ささに毎度納得がいきま…

夏鴉(澤村斉美)批評会於東京

参加してまいりました。 盛会でありました。二次会・三次会でご一緒したかたに感謝申し上げます。 批評会では、とにかく上手い歌集との評価が先行し、 青春歌集としての側面がやや軽視されているような印象であったのが 少々不服なところではありました。 も…

重力(真中朋久)

(やや多い)十首選 直言をせぬは蔑するに近きこととかつて思ひき今もしか思ふ 任されて屋上を守るいくとせか凪なればちからぬきて見下ろす あるかなきかのしぐれの雨を頬にうけて暗渠のうへの道をたどりぬ 死者が歳をとることがあるか成人した妹が夢にわれを…

アララギの脊梁(大辻隆弘)

先々週いただきました。ありがとうございました。 アララギ系譜の作家論をまとめた評論集。読み応えありました。 いいと思ったのは「呪われたみやこびと」「写生をこえて」「憂愁の発見」「島木赤彦の写生論」「文学の上で戦うこと」「戦犯の汚名」でした。 …

シャドー81

シャドー81 (ハヤカワ文庫NV)作者: ルシアンネイハム,Lucien Nahum,中野圭二出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2008/09/01メディア: 文庫購入: 11人 クリック: 124回この商品を含むブログ (46件) を見る 読了。 通勤電車でちまちま読んでました。 ベトナム戦…

"Between a high, solid wall and an egg that breaks against it, I will always stand on the side of the egg."

http://www.haaretz.com/hasen/spages/1064909.html 村上春樹はベストを尽くしたと思います。

ポトスライムの舟(津村記久子) 芥川賞受賞作

文藝春秋 2009年 03月号 [雑誌]出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2009/02/10メディア: 雑誌購入: 4人 クリック: 11回この商品を含むブログ (16件) を見る 維持して、それからどうなるんやろうなあ。わたしなんかが、生活を維持して。 快作。 主人公のナガセ…

叙述トリック

葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)作者: 歌野晶午出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2007/05/10メディア: 文庫購入: 40人 クリック: 204回この商品を含むブログ (369件) を見る読了。傑作。 映像化はもとより不可能なのだが、 あの『ハサミ男』です…

チェ2

http://che.gyao.jp/ 『39歳別れの手紙』見てきました。 延々と希望も展望もない山岳ゲリラ戦が展開。 前作で目立ったゲバラの説教もほとんどなし。 ゲバラという存在自体の無意味感・無価値感が作品全体を覆い、 これは一体なんなのだろうか、という気分に…

追悼

ときどきは呼吸のようなことをしてアクエリアスを飲むのもいいね(笹井宏之) 彼の歌は像が焦点を結ばぬように意識をむける奇妙な作りの歌が多いように感じ、 しかしながらそれは本人世界ではある程度の完結を伴っているのだと説得されると このご時世ではあま…

塔1月号

特集は『短歌の今を考える』ということで、10人の論が並んでいる。 その中で最も良かったのは、花山周子の『経済的事情とクオリティーの問題』。 「歌人が歌人たる所以は歌集を出版していること」であるという「セオリー」下では 昨今の不況下において単なる…

パブロ・ネルーダ

チェ・ゲバラの遥かな旅 (集英社文庫)作者: 戸井十月出版社/メーカー: 集英社発売日: 2004/10/20メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 11回この商品を含むブログ (22件) を見る 「世界偉人伝チェ・ゲバラ」としてはなかなかの出来。 詩人パブロ・ネルーダの詩…

Hasta Siempre Commandante-Buena Vista Social Club

チェ

http://che.gyao.jp/ 今年最初の映画『チェ 28歳の革命』観てきました。 山岳ゲリラ戦と市街戦を淡々と鑑賞。 全編スペイン語のなかに混じるたまの英語が実にスカした響きなのが面白い。 観劇後、葉巻を買おうと思うも葉巻屋は休日で閉まっていました。残念…

風通し その1

各一首選 蕪畑 ぼくらの降りたバス停が錆びているのは初めてじゃない(我妻俊樹) 手品師の右手から出た万国旗がしづかに還りゆく左手よ(石川美南) おもむろに君は小枝をひろいあげかわいた音を冬にかえした(宇都宮敦) 「アセトンに浸けたろか」的なツッコミが…

謹賀新年

謹賀新年 本年もよろしくお願い申し上げます。