2011-01-01から1年間の記事一覧

近況in盛岡 Day.15

東北新幹線復帰には一月程度かかるとのこと。 日本郵便のみ配送される。よくわからないマンパワーがあるのか。クロネコや佐川はそろそろらしい。 ただし、アマゾンではまだ東北は未配地域。 正直疲れた。 疲れる主な原因は福島。東工大の牧野先生の考察*1が…

『へうげもの』#12

『へうげもの』#12はマンガ。 この12巻は神巻。 古田織部を主人公にしたマンガ。 12巻は慶長の役から秀吉の死まで。 『へうげもの』#12は以下の二点で圧倒的に素晴らしい。 一つは、これまで韓国への過剰な配慮から、 フィクションではあまり描かれることの…

『将棋の子』

『将棋の子』はノンフィクション。 講談社ノンフィクション受賞作。 傑作。 プロ将棋界には鉄の掟がある。 プロ四段になるには、奨励会三段リーグを突破しなくてはならない。 そして奨励会には年齢制限がある。 どんなに才能のある人間でも、どれだけ将棋に…

近況in盛岡 Day.12

たぶん、風邪ひいた。食生活最悪だからなあ。ビタミンC取る。 福島のひとは差別に怯えているみたい*1だが、そういうことをするやつは以降人間認定から外す。 つうか、今程度のカウントの牛乳や野菜なら、私は食べるね。 秋田新幹線の本数を考えると、金曜は…

『君に届け』#13&近況in盛岡 Day.11

『君に届け』#13はラブコメ。 恋人同士が、指先が触れたり、下の名前で呼び合ったりするイベントだけで 13巻の半分以上が費やされる。 残りは修学旅行の準備。 この調子ではなにかがどうにかなるまで 何年かかるのだろうか、とたちくらみに似た感覚を覚える…

近況in盛岡 Day.10

盛岡晴れ 盛岡駅発着列車がいろいろ増便 東京への高速バスも復活 盛岡はほぼ完全復活。 科学リテラシーの無い人が、反原発団体・個人のサイトを見て動揺しているようだが(某原子力資料室やら某武田やら)、そういう人はまずは早野教授のツイッターhttp://twit…

近況in盛岡 Day.9

かなり冷え込んでいる。被災地に灯油を毛布を。 『地球光』批評会は中止となりました。最後まで可能性を探っておりましたが、断念いたしました。もうしわけありません。 代替として、3/26夕に京都で小規模な読書会を行います。京都周辺在住のみなさまにはメ…

近況in盛岡 Day.8

安西先生、批評会、したいです。。。 秋田新幹線 盛岡-秋田開通 花巻空港-羽田臨時便一日ニ往復 昨日の雪が氷に変りすべりまくり 大通りに使い捨てコンタクトを買いに行く。 当然ながら全く入荷の時期がわからないとのこと それでもコンタクトを10日分もらう…

近況in盛岡 Day.7

地震から一週間が経過。昨晩は大雪。岩手の自然は無理ゲーすぎる。 郵便物が全く届かない。むろん塔も。多分こちらから送っても無理なので、今月は強制欠詠。歌はもりもりできるので、風炎集とかやらしてほしい。気合いれてやりますぜ。総合誌の編集者でこれ…

近況in盛岡 Day.6

3/16 東北本線 盛岡-花巻まで復旧 昨夜は雪だったようで、少しばかり積もっている。沿岸部も冷えたようで、本当に自然はむごい。 盛岡駅前はタクシーばかり。駅ビルは閉まっている。 岩手医科大学付属病院は通常診療 ただし、エスカレーター・過度の暖房は停…

近況in盛岡 Day.5

3/15現在岩手県内電車は全て不通。 岩手の中心部を南北に貫く北上川沿いの都市地帯(一関-北上-花巻-盛岡)は被害が少ない。圧倒的に沿岸部の被害が激しく、この北上川沿いの地帯から沿岸部へ補給する、という状況。補給は公的機関は当然だが、親戚・実家を沿…

近況in盛岡

3/14現在、盛岡発着の電車は全て停止。 東京へのルートは、秋田空港までタクシーのち空路で羽田が現実的かつ可能。批評会出席可能です。 コンビニは一軒だけ開いているのを確認。 近所のスーパーに買出し。今週末までの食糧や予備電池を確保。 ただし、店は…

『山伏地蔵坊の放浪』&近況

『山伏地蔵坊の放浪』はミステリ短編。 安心の有栖川有栖ブランド。 小さいトリックを有効に使った短編七編。 山伏地蔵坊が毎週土曜日に、あるバーの常連に奇妙な探偵話をするという趣向。 『黒後家蜘蛛の会』みたいな感じ。 あっさり読みたいひとむけ。山伏…

11時現在無事です。停電断水断ガスですが貯蔵で3日は大丈夫。盛岡は被害少ないし対応も早いです。 17:00更新 先ほど電力が復帰したため、ネットにパソコンで繋がることが可能になりました。 盛岡は大丈夫です。 亡くなった方々に哀悼の意を表します。また、…

無事です

『ハコネコ』

『ハコネコ』は写真集。文庫。 猫という生き物は全生物の中で最も完成された姿形を誇るが、 狭いところに嵌りたがるという実に奇妙な習性をもつ。 多分安心するのであろう、知人の猫は阪神大震災のあと テレビの後ろから一日中出てこなかったそうである。 と…

『リストランテ・パラディーゾ』

『リストランテ・パラディーゾ』はマンガ。 傑作。 オノ・ナツメの出世作。 いろいろあって、オノ・ナツメは全部揃えることに決めました。 オノ・ナツメ、BL棚に置いてあって、買うのは大変ツラいんですけども。 結論から言うと、イタ公パネエ、という話。 …

『啄木』

『啄木』は評伝。 啄木満二十二歳の再上京から満二十六歳での死に至るまでの評伝。 著者は歌人なので、歌の良し悪しを色々判断しているところが面白い。 個人的には啄木嫌いの私であるが、ヤツがそばにいたらきっとカネを貸してやったろうとは思う。 思って…

『花のズボラ飯』

『花のズボラ飯』はマンガ。 傑作。 大傑作マンガ『孤独のグルメ』*1の久住昌之が原作、 可愛らしい絵柄の水沢悦子が画の、食マンガ。 夫の「ゴロさん」が単身赴任中の ちょっとさみしい妻「駒沢花」(30) *2が ひとりでテンション高くズボラに作る「ズボラ飯…

『はじめての宗教論』右・左

『はじめての宗教論』右・左はキリスト教神学入門書。 新書。 最近ハマり気味の佐藤優の本。 右巻が最初で「見えない世界の逆襲」 左巻が次巻で「ナショナリズムと神学」 のサブ・タイトルがついている。 サブ・タイトルの与える印象とは反対に、 右巻のほう…

『日本代表の冒険』

『日本代表の冒険』はノンフィクション。 2010W杯のさい、サイト「スポーツナビ」で連載されていた 宇都宮徹壱『日々是世界杯』を新書化したもの。 傑作。 『日々是世界杯』は毎日日本時間午後一時ごろ更新されていたので メシ喰ったあと毎日見るという生活…

『盛岡さわや書店奮戦記』

『盛岡さわや書店奮戦記』はインタビュー集。 傑作。 伊藤清彦という「カリスマ書店員」が東京の書店で修行を積み、 故郷の岩手に帰ってきてその辺の普通の本屋だった「さわや書店」を ミラクルに変貌させたいきさつを述べたもの。 本の内容を述べるより、私…

歌集『反射率7%』(向山文昭)

歌集『反射率7%』(向山文昭)は先週いただきました。 ありがとうございました。 10首選 エンジニアの終の仕事と選びたりし知的財産特許技術者 久里浜をゆっくりフェリーは動き出し船内テレビが乱れ始める トコトコと地表耕しふと想う火星に行きし探査機のこと…

歌集『あの日の海』(染野太朗)

歌集『あの日の海』(染野太朗)は先週いただきました。 ありがとうございました。 十首選 値踏みする母たち ぼくは黒板に連翹の花の写真を貼った 勝ち負けにこだわるぼくの背後にて建設中の高層マンション そんな歌じゃ野次馬たちのケータイに勝てないねえと…

『身体のいいなり』

『身体のいいなり』はエッセイ。 著者は某作品でスマッシュヒットを放ったノンフィクション作家であるが、 当時の状況は凄まじいものであったことを告白しており なまじっかな覚悟では向き合えない「闘病記」に仕上がっている。 作者は乳癌ステージIと診断さ…

『世にも奇妙なマラソン大会』

『世にも奇妙なマラソン大会』はエッセイ。 エッセイストの高野秀行の新作。 高野がネットを見てたらサハラマラソンというものが開催されていると知り ほんのちょっとした好奇心から応募してみると さっそくメールが帰ってきて、「マドリッドで集合だ!」、…

『日米開戦の真実』&歌集『いのち』(宮崎信義)

『日米開戦の真実』は評論。 戦前日本のイデオローグだった大川周明の著書 『米国東亜侵略史』『英国東亜侵略史』を再掲し、 それに対して佐藤優が別章立てで解説をする。 大川のロジックはわかりやすく、 戦前の日本人が開戦を選んだエートスがよくわかる。…

『きことわ』&『苦役列車』

文藝春秋2011・3を購入。当然、芥川賞掲載号だからであり、 それ以外にこの雑誌の存在理由は存在しない。 くだらん駄文*1を連ねるばかりの馬鹿な雑誌であるが、 芥川賞受賞作掲載号だけは買い続ける所存。 ・『きことわ』(朝吹真理子) 貴子と永遠子がダブル…

『私のマルクス』

『私のマルクス』(佐藤優)は自伝。 傑作。 1970年代後半から1980年代前半まで、 佐藤優が浦和高校生・同志社大学生だったときの青春の記録。 このころにはまだ学生運動の燻りが残っており、 特に同志社はガラパゴス的な拠点になっていたらしい。 佐藤は神学…

歌集『地の世』(竹山広)

歌集『地の世』(竹山広)は先週にOさんより譲っていただきました。 ありがとうございました。 十首選 暗黒の中ひそかなるよろこびありあくびのあごのすぐに座りて 足の爪手の爪ともに切り飛ばす師走の縁の光のなかに 路上よりきこゆるは文明の音にして三階に…